HEARTS/Double Bside

HEARTS
Double

Singalong

2021,05,05
Khruangbin
Time(You&I)

こんにちは中嶋です!


夏も近くなって過ごしやすくなってきたこの頃。
そんな気持ちの良い日のBGMとしてかけるのにちょうど良い、米国テキサス出身のバンドを紹介したいと思います。「Khuangbin」、、、これ実は、タイ語です。クルアンビンと読みます、空飛ぶエンジン(飛行機)という意味だそうです。

メンバーはローラリー(ベース)、マークスピア(ギター)、ドナルド “DJ” ジョンソン(ドラム)
髪型やファッションもどこかエキゾチックで個性的。
このブログを書くにあったって詳しく調べて知ったのですが、無名時代の彼らを見出したのはなんとグラミー賞ノミネートも果たすなど、名実共にトップアーティストとしての地位を築いたBonobo!納得の音楽センスです。




今までインスト中心だった彼らが、全曲にボーカルを使い自分達の新たなスタイルを見つける転機となった3枚目のアルバムが”Mordechi”です。

音楽活動が多忙になりライブを数多くこなすだけになってしまっていた時、
メンバーのローラリーが知人の家族に誘われて、一緒に滝を目指してハイキングへ行きました。
目的地を目指すだけでなく、到着するまで家族との時間を大事に過ごす時間こそが大切だと悟り、
そこで書き留めた時間とともに消えゆく『記憶』や『思い出』の美しさを歌詞にしたそうです。

実はこの家族の父親の名前がアルバム名になった”Mordechi”!
自分の名前がアルバムになるなんて素敵ですね〜

Mordechi
Time(You&I)

 

独特な世界観のMVですよね笑
キレの良いギターと気持ちの良いベースの掛け合い、安定したリズムのドラムに絶妙に合わせたボーカル。
ノリの良いディスコ調のこの曲は、気分を上げたい時なんかによく聴きます。
長時間聴いていても疲れない心地の良い音楽なので、一日の始まりのBGMにもピッタリですね。

この歌詞はよく聞くといろいろな国の言語で『that`s life(それが人生さ)』と歌っています。
最後の方で日本語も出てきます笑
これもハイキングの途中に出てきた言葉かも知れませんね、、
”それが人生さ!”

 

そんな彼らはポールマッカートニーにも認められ、先日リリースされたアルバムMcCartney III Imaginedで見事にフィーチャリングをしています。
※『マッカートニーIII IMAGINED』は、一流ミュージシャンがそれぞれお気に入りの『マッカートニーIII』の収録曲を自らの独特なスタイルでカヴァー/リミックス/再構築したアルバム。

”Pretty Boys"(feat.khruangbin)


ポールの綺麗な歌声をクルアンビン色に染めて良い感じに仕上がっています。
しかしビートルズから音楽活動60年たった今も新しいバンドと作品を生み出し続ける、ポールの柔軟なクリエイティブさ、恐るべし、、、

曲の良さを残しつつ、自分たちの色を出すフィーチャリングが上手い彼らは、世界のいろんな曲をカバーしています。
なんと日本のバンドYMO(細野晴臣、坂本龍一、高橋幸宏による日本の音楽バンド)によるFirecrackerのカバーもしているんです!

"Fire cracker"


余談ですが日本つながりで、茨城で撮影されてたMV作品もあります。

"So We Won`t Forget"


六本木で暴れている酔っ払いを警察官が優しくなだめていたやり取りが、面白かったことが元ネタになているらしくとってもシュールな作品に仕上がってます。

この癖になる雰囲気は、どこか東南アジアの空気感を感じませんか?
その理由は、特に60〜70年代のタイファンクに影響を受けているからだそうです。

中々の変わり者の彼ら、レコーディングについても普通じゃないんです!牛と花しかない草原の真ん中にマイクを置いたり、その場所の空気感や天気によっては雨の音とか納屋がきしむ音も録音に入っちゃたり、飾り付けずに自然に出たものがそのまま作品になる、まさに究極のアナログ録音!
録音する場所の空気感ってとても大事ですよね、
デジタルなものが増え便利になるのはありがたい事ですが、探究心を持ってアナログでしかできない事をやるってとっても格好良い。

まぁしかし、ここまで自分の好きなものがはっきりしていると個性的なヘアスタイルも含めて、全てが突き抜けている!

まだまだ海外旅行はもちろん外出すら気を使う不自由な状況が続きますが、
目的や結果だけを求めるのではなく、日々過ぎ去っていく『記憶』や『思い出』も大切にしたいものですね。

クルアンビンを始めた知った方も聴いたことがない方も、何気ない日常のBGMに取り入れてみてください。
きっと気分転換できること間違いなし!

音楽を彩りに心地の良い日々をお過ごしください。

中嶋