未来を着る人

一度は、その名前を耳にしたことがある方も多いはず

彼女の名は 山口小夜子(やまぐちさよこ)

世界でリスペクトされている日本人モデルの先駆けとして、1970年代に最も活躍したファッション・モデルである彼女

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おかっぱの黒髪に、切れ長の目を強調するような漆黒の
アイラインとまぶたに差された紅、
まるで日本人形に命を吹き込んだかのようなビジュアルは、強烈な日本美をファッション界に持ち込んだ

高田賢三や山本寛斎のショーで注目を集め
1972年、パリコレクションにアジア系モデルとして初めて起用され、次いでニューヨークコレクションにも出演

「東洋の神秘」と称され、雑誌Newsweek が選ぶ「世界のトップモデル6人」にアジア人として初めて選ばれたことも

モデルとして、世界のモードを席巻した後も、「着ること」をテーマに異なるジャンルを横断するクリエーター、パフォーマーとして活躍した山口小夜子

 晩年には若い世代のアーティストたちとのコラボレーションを行い、最後まで時代の最先端を走り続けた彼女の軌跡が、 この春、展覧会としてよみがえりました

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現在、東京都現代美術館で開催中の『未来を着る人』

本展覧会は、彼女の生涯を振り返りつつ、常に時代の先端を走り続けたその遺伝子を未来へと渡すものです その軌跡を通して、世界を視野に独自性を形成していった70年代以降の日本文化の、極めて重要な一断面が明らかになるはずです

今月28日まで開催しているので興味のある方は是非*